icemanの気まぐれ文化系生活

 読書、映画、ゲーム等、文化系の趣味全般をこよなく愛する会社員です。最近はガンプラ製作がマイブーム。

【映画】いぬやしき鑑賞レビュー

どうも、icemanです。


先日、昼ご飯を食べていたら結構な強さで舌を噛んでしまいました。

なかなか血が止まらないので病院に行ったところ、静脈が切れており、なんと急遽2針縫うことになりました。

口の中なのですぐ治ると思っていたのが素人判断でした。次からは自分で判断せず、すぐ病院に行こうと思います。


さて、今回ですが、最近ガンプラのことばかりだったので、映画のレビューでも書こうと思います。


いぬやしき(2018)

・原作

奥浩哉いぬやしき」(イブニングKC)

・監督

佐藤信

・脚本

橋本裕志

・出演

木梨憲武

佐藤健

本郷奏多

二階堂ふみ


実写版「いぬやしき」。amazonプライムで視聴。


◆あらすじ

どこにでもいる平凡な初老のサラリーマン、犬屋敷壱郎(木梨憲武)が、犬の散歩中に高校生の獅子神コウ(佐藤健)と共に宇宙人によるUFO事故に巻き込まれ死亡する。しかし2人は宇宙人の手により機械の体として蘇り、第2の人生を歩みだす。。という物語。

同じ事故に遭い同じ境遇を背負いながらも、正反対のアプローチで自分の存在意義を見出していくところが物語の主題。

 

以下、なるべく核心に触れずネタバレ。


原作はGANTZ奥浩哉。更に監督も実写版GANTZと同じ監督なだけあって、原作の世界観を壊さないよう、CGと特撮をミックスして映像を作り上げる手腕は見事。そういった意味ではほぼ不満はなく、素直にすげーと思って観れた。映像については実写版「進撃の巨人」等とは比べるべくもないクオリティ。

あと、機械化された後の犬屋敷氏と獅子神が持つ「機能」がこれからのIOT社会を予想させて面白い。網膜に映像を写したりとかはコンタクトレンズに5G回線を通じて大容量データを送信できるようになれば実現可能な気がするし、車の遠隔自動操作も現在の自動運転技術の延長線上にあると思う。

近い将来、もう少し技術が進めば実現できそうな世界観の中で描かれているので、まるっきり荒唐無稽なファンタジーではなく、リアルにイメージができるところが、この作品に単なるヒーローものではない現実味をもたせている。

ただ、原作アニメを全11話みた後での感想でいうと、映画版はやや詰め込みすぎた感は否めない。プロモーション的に難しい面があるのもわかるが、やはり前後編でやるべきだったと思う。鮫島のエピソード等、原作にも物語の大筋に関係ない、省略できそうな部分は散見されたので。

この作品は美少年がヴィラン、初老の男がヒーローという、一般的なイメージとは逆の配役をしていることが最大の仕掛けになっているが、映画では映像の視覚効果重視の作りになっており、2人のキャラクターやパーソナリティーに対する掘り下げがやや甘かったと思う。

加えて、原作アニメで4〜5時間分の内容を2時間にまとめていることもあり、強調しなくていい部分が強調され、省略してはいけない部分が省略されている感がある。

例えば、機械化される前の犬屋敷氏の日常生活の描き方。原作では犬屋敷氏が職場で仕事をする場面はほとんどないが、映画では職場描写が度々登場し、しかもリストラ寸前の仕事ができないお荷物社員として描かれている。家庭においても、弟がカツアゲに遭っていることに気づいていなかったことを娘に激しく叱責されたり、職場でも家でも拠り所がなく、救いがない感じ。そこまで犬屋敷氏の日常の悲劇性を強調する必要はないかなと思う。後半で犬屋敷氏の娘がピンチに陥った時に父親に助けを求めるところも、あれだけ威厳が失墜してる父親に真っ先に助けを求めるか、不自然さを感じてしまった。

反対に獅子神の方は、原作と比べ人間性が残っていることを表す描写が少なく、人格破綻したシリアルキラーの側面を強調して描かれていた。原作ではしおんとおばあちゃんを海外に逃がそうとしたり、物語終盤で安堂の家を訪れ、機械化される前の日常に戻りたい旨を打ち明けたりと、大量殺人犯ながらもどこか共感できる部分を残していたが、これらのシーンが映画版ではほぼ全てカットされていた。まあ、映画という時間的に限られた枠の中では、人間性を残した描写をするよりヒールに徹した方がわかりやすいか。

ラストの構成としては、犬屋敷氏が機械になって人助けをしていることを娘しか知らないことになっており、賛否両論あるだろうが私的にはアリだと思う。これはこれで家族関係の修復という結論には至っていないが、力を隠しながら日常に回帰していくみたいな。原作ほどの飛躍的な盛り上がりはないが、まあ無難にまとめた方ではないだろうか。

というわけで、総合満足度は6。

 

総合満足度  ★★★★★★☆☆☆☆

【ガンプラ】HGCE GAT-X105 エールストライクガンダム 製作レビュー

どうも、icemanです。

前回の記事ガンプラ製作の工程と必要な道具を整理したので、それを踏まえて実践に入っていきたいと思います。

対象とするキットはHGCE GAT-X105 エールストライクガンダムです。

HGCEの「CE」とは、「コズミック・イラ」の略です。宇宙世紀の「UC」に変わる新たな時代の総称ですね。

ガンダムSEEDが放映開始された2002年はまだ学生でしたが、ある意味リアルタイムで話の意味をわかってちゃんと見た初めてのガンダムだったかもしれません。

ガンダムSEEDは「21世紀のファーストガンダム」と銘打ち、ガンダムシリーズの原点回帰を目指して作られた作品ということで、その主人公機たるストライクガンダムも、どことなくファーストガンダムを彷彿とさせるシルエットですね。シンプルで洗練されたデザインだからか、この機体は様々なガンプラ作成ブログでもお手本キットとして使用されています。

それでは作っていきましょう!

まずはパーツの確認。

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パーツ色は白、黒、グレー、赤、青、黄、そしてビームサーベル用のクリアパーツの計7色。HGのキットとしては標準的な部類でしょうか。

①ゲート処理

まずはパーツを切り離してゲート処理。。と思ったんですが、比較的新しいキットのせいか、この工程にあまり手間取ることがありませんでした。普通にゲートから2mm程度残して「二度切り」を行うだけでキレイに切れたと思ってたのですが、最後組みあがってから粗が出てくることになりました。。(詳細は後述)

②ダボ穴処理

この工程は比較的丁寧にやりました。ちょっとわかりにくいですが、下の写真の赤のパーツではダボ穴の筒に斜めにカットを入れて、レストランとかによくある伝票立てみたいな形にするイメージ。(笑)

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黒のパーツも基本的に同様ですが、こちらは大きめのダボ穴にはVの字の切れ目を入れるようにしました。これは俗に天空剣Vの字切りというそうです(嘘)。

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尚、上の写真ではパーツをランナーから切り離す前にダボ穴処理を行っていますが、今後はパーツを全て切り離してからゲート処理→ダボ穴処理の順に進めようと思っています。

③仮組み

次は仮組み。処理が終わったパーツを普通にパチパチはめていくだけですが、この時点でゲート処理とダボ穴処理が終わっているので、パーツが全てランナーから切り離された状態になっています。このため、ランナーに書いてある部品番号と説明書を照らし合わせながら組み立てていくことが出来ないので、若干手間取るかもしれません。

対処方法としては、トレイか紙皿を複数枚用意して、パーツの色別に整理していく方法を考えました。トレイに養生テープ等でランナーのアルファベット名を書いておく等すればなお良し。こうすることで組み上げ時にどのパーツか わからなくて悩む時間を短縮できます。

そんな工夫もしながら、とりあえず仮組み完成。

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さすがは、お手本機体。これだけで十分カッコいいですね(笑)。

④スジ彫り

仮組み状態で全体像を確認したら、どの部分にスジ彫り、スミ入れを行うかをプランニングし、作業ができる単位に分解します。

今回は、まず基本技術を習得したかったので、既存モールド部分と、ファン部分、段差になっている部分をスジ彫りして強調していきました。

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⑤スミ入れ

上記でスジ彫りした部分にスミ入れをします。今回使ったのはほとんど、「ガンダムマーカー流し込みスミ入れペン」です。RX–78–2ガンダムの時にブラックを使って失敗したので、今回はグレーで。ガンダム系のように白ベースの機体であれば、ほぼグレーだけでいけると思います。

既存モールド部分。

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ファン部分。

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段差部分。

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⑥合わせ目処理

このエールストライクガンダムは本当にキットとしてよく出来ており、ほとんどのパーツの合わせ目が、原画上でパーツの継ぎ目として描かれている線と一致しています。

たとえばここ。

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こういう部分についてはあえて接着剤を使った「消す」アプローチを行わず、モールドとして「活かす」方向で処理しました。

逆に、ヒザの裏のパーツなんかは合わせ目が目立ち、プラモ感が出てしまっています。(というか、ゲート処理自体が甘い。。)

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こういう部分については合わせ目消し処理を行った方がよかったですね。勉強になりました。次回作に活かしたいと思います。

⑦本組み

というわけで、色々課題はありつつも、とりあえず完成。ライザップ式に回転撮影しました(笑)。

右斜め前から。

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正面から。

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斜め後ろ。

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左斜め前から。シールドの裏の処理するの忘れてた(笑)。

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感想

前回の反省を受けて基本工程を見直し、道具もある程度は揃えて臨んだため、RX–78–2ガンダムよりはうまくいきました。ただ本当にキットがよかったので、だいぶ助けられたと思います。パーツ数、可動箇所が丁度よく、色の構成、合わせ目の設計も秀逸で、パチ組みでも十分にカッコいい。組み立てでわかりにくいところも全くないので、これからガンプラを始める人にもオススメできる逸品でした!

◆今回の課題

 ・ゲート処理が甘い部分をなくす。

 ・合わせ目処理について、モールドとして残す部分と消す部分を見極める。

◆自己評価(100点満点):70点

◆キットおすすめ度(5段階):★★★★★

 

それでは、また次回お会いしましょう。

 

 

【ガンプラ】ガンプラの製作工程と必要な道具について

こんにちは、icemanです。

趣味ブログとして色んなカテゴリの記事を書いていかなければと思いつつ、最近すっかりハマっているガンプラのことばかりになってしまっています。

ま、いいか(~_~;)

さて今回は、ガンプラ製作の工程について思うところがあり記事にしてみました。

次回作の作成にあたり、頭の中で製作の流れを組み立てたいと思ったのですが、ネット上で拾った断片的な知識しかなかったため、自身の整理のためにも流れをまとめてみました。

ガンプラ製作工程について

最近のガンプラは「スナップフィットモデル」という接着剤の要らないはめ込み式のモデルがほとんどなので、最短の工程はランナー(パーツが繋がれている枠)からパーツを切り離して説明書のとおりにはめ込む、ということなんですが、それだけだと塗装もスミ入れ処理もせず、ただ組み上げるだけの「パチ組み」という状態になります。

まあこれだけでも楽しめるのですが、より高みを目指すのであれば様々な道具を使い、いろんな加工を施してリアリティを追求していくことになります。

私の認識では、ガンプラ製作においての大まかな工程は以下の順序で、下にいくほど「専門的な技術と知識が必要な工程」になると考えています。

(1)パチ組み

(2)基本処理(ゲート処理、ダボ穴処理、スジ彫り、スミ入れ 等)

(3)塗装(つや消し、トップコート含む)

(4)改造

この中で私は、まず(2)までを確実にできるようになろうと考えました。(3)の塗装には専用の器具とスペースが必要となり、塗料が乾燥するまでに時間もかかるため、短期間に多くのキットを製作して技術向上を図るには向いていないと思いました。(4)は本格的にやるなら専門のモデラーの領域になってしまいますし、まずは基本の技術を身に着けることが優先だと考えました。

基本処理の詳細工程

ということで、本記事では(2)の基本処理の工程を細分化して考えたいと思います。基本処理には、ざっと下記のような工程が含まれると考えています。

①ゲート処理

②ダボ穴処理

③仮組み

④スジ彫り

⑤スミ入れ

⑥合わせ目消し

⑦本組み

処理の順番は人によって色々ご意見があると思いますが、要素としてはだいたい網羅しているのではないかと思います。以下、工程ごとに内容をみていきます。

①ゲート処理

◆概要

プラモが最初に結合されている枠(=ランナー)とパーツを繋いでいる「ゲート」と呼ばれる接合部分を丁寧に切り離し、跡が残らないよう綺麗に処理するこ

◆必要となる道具

 ・ニッパー

 ・デザインナイフ(あれば) 

 ・ヤスリ

◆説明

ガンプラ製作の上で基本となる工程。コツは二度切り。ランナーからパーツを切り離す際に、一度でパーツのフチギリギリで切るのではなく、2、3mm余裕を残して切り離してから、もう一度切り直すことです。

一度で切るとパーツに余分な負荷がかかり、切断面が凹んでしまったり、切り口が白く変色(「白化現象」という)したりするので、そういうことを避けるために行います。

必要な道具としては、まずはニッパー。少し残ったゲートを処理するために、デザインナイフもあればなお良し。最後にヤスリがけを行い、ゲート跡を消していくので、ヤスリも必要となります。

ニッパーは今後もずっと使っていくので、いずれはいいものを購入したいですが、私はとりあえずはタミヤのベーシックツールセットに入っていたものを使っています。

デザインナイフはOLFAの定番ものを。

ヤスリは、パーツの形状に合わせて何種類かを用意しました。ベーシックツールセットに入っていた金属の棒状ヤスリに加え、紙ヤスリとスポンジヤスリを購入。

紙ヤスリは平面のパーツ用に。当て木に貼り付けると作業しやすいです。

スポンジヤスリは曲面のあるパーツ用に。曲がるので面に沿って作業できます。

ちなみに、ガンプラには工場の製造工程でどうしても入ってしまう部品のつなぎ目の名残が存在します。「パーティングライン」というものですが、これも綺麗にヤスリかけを行うことで消すことができます。1つの工程として独立して捉えてもいいのですが、私はゲート処理のヤスリがけの工程で一緒に行うようにしています。

②ダボ穴処理

◆概要

ダボ(=パーツを組み立てる時の凹凸の突起物)に切り込みを入れる等の処理を行い、分解しやすくすること。

◆必要となる道具

 ・ニッパー

 ・デザインナイフ(あれば)

◆説明

この工程、最初はなぜやるのか意味がわかりませんでした。「何でわざわざ分解しやすくすんの?」みたいな(笑)。

ただ、後で出てくるスジ彫りやスミ入れといった工程を行う際に、どうしても分解した方がやりやすいという時があるんですよね。後、将来的に塗装を考えた時に、パーツの奥の方まで塗料を行き渡らせるためには「一度組み上げてからの分解」が必須となるため、やはりやっておいた方が後々楽かとは思います。

で、やり方ですが、基本は「上半分をニッパーでカットする」です。

棒状の突起物のことをダボといい、それをはめ込む筒型の穴をダボ穴と言うのですが、ダボの上半分をニッパーで斜めにカットし、ダボ穴の方も同様に筒ごと斜めに切れ込みを入れます。ダボ穴の方はこれ以外にも、Vの字に切れ込みを入れる方法や、デザインナイフでグリグリしてダボ穴自体を広げる方法もあるようですが、その辺はパーツの形状や大きさを見て必要性を判断していくことになります。

これを行っておくことで、組み上げた時にパーツ間にかかるテンションを確実に緩和することができるので、分解・取り外しが容易になります。

③仮組み

◆ 概要

基本処理を行った後のパーツを一旦組み上げ、完成時の形を作る。

◆必要となる道具

 ・パーツオープナー(あれば)

◆説明

仮組みをする意味については諸説あります。「一度組み上げて、完成形のイメージをつけるため」「組みまちがえた時にバラしやすくするため」「塗装する箇所の目星をつけるため」「スミ入れをする箇所を確認するため」等。

色々な見解がありますが、私としては仮組みをする一番の目的は「自分の思い描く完成形に至るまでに、後工程でやらなければならないことを明らかにする」ことだと考えています。

一応この記事では、塗装・改造を含まない基本処理でガンプラを製作することを前提に考えていますが、それでも後工程にはスジ彫り、スミ入れ、合わせ目処理等、ディティールを高めるために欠かせない工程が続きます。

まして将来的に塗装・改造まで視野に入れた場合、ここにトップコート処理が入ってきたり、エアブラシ処理が入ったり、ウェザリングが入ったりするわけです。

そういった後工程での細かい作業を滞りなく行うためには、手を入れる前に全体を見渡し、どのパーツのどの部分にどういう加工を施すかをプランニングする時間が必要で、仮組みとはそのためにある工程だと思っています。

まあ、そういった細かい処理を行わず、とりあえず組み上げられればいいという考えもありますし、それはそれで1つの楽しみ方だと思います。ですが、細かい作業を行うことで間違いなくディティールは上がりますし、より高い精度を求めて考えを巡らすことで技術も向上します。なので、私はできる限りこの工程は省略せずに行うようにしています。

長くなりましたが、要は一度組み上げてみて、後工程で必要がある部分はバラして処理する。これだけです。ちなみにバラす時には「パーツオープナー」という専用の器具があるのですが、自分は小さめのマイナスドライバーで代用しています。

④スジ彫り

◆概要

ガンプラ表面にある溝(モールド)を針やチゼル等で彫り直し、スミ入れをやり易くすること。上級者になると、既存のモールドの彫り直しだけでなく、元々入っていなかった新たなモールドを追加することも可能になる。

◆必要となる道具

・何らかのスジ彫り用工具

 けがき針

 チゼル

 BMCタガネ 等

◆説明

スジ彫りは、無塗装でのガンプラ製作でスミ入れを美しく行うために必須の工程だと思っています。まずは既存のモールドの彫り直しが基本工程になってきますが、それだけでも見映えが全然違います。

特殊な工具が必要なので、設備投資にそこそこお金がかかってしまいますが、完成品の出来を左右する重要な工程だと思いますので、ここはある程度お金のかけ所かと思っています。以下、道具の説明。

・けがき針:

金属製の針。これでモールドを削ってスジ彫りを行う。ただ、厳密にいうと「掘る」というより針で溝を引っかいて削るみたいな感触なので、スミ入れ時に若干ガタついた感じはする。

・チゼル:

細かい線を引く専用の鑿(のみ)。形状が特殊で、「引く」動作でしか作業できないが、慣れればけがき針より格段に細かく美しい線が引ける。また、替刃方式で刃のサイズのみ変更できるため、経済的。

・BMCタガネ:

メチャクチャ小さい彫刻刀のようなもの。私は主にこれを使ってます。刃のサイズは0.1mm単位で揃えられているので様々なシーンに対応可能だが、サイズ毎に別の商品として売られている(替刃方式ではない)のと、思ったより本体が小さいのでそのままでは使いにくく、別売りのグリップ(持ち手)があった方がよく、何かとコストがかかるのが玉にキズ。

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

 

⑤スミ入れ

◆概要

既存のモールド、またはスジ彫りによってできたモールドに塗料を入れ、「機械のパーツの継ぎ目感」を演出する。これにより影や立体感を表現することができ、全体がシャープな印象に仕上がる。

◆必要となる道具

・何らかのスミ入れ用塗料

 ガンダムマーカー

 スミ入れ用塗料

 シャープペンシル 等

・はみ出た塗料を消す道具

 プラスチック消しゴム

 綿棒(赤ちゃん用がオススメ)

 メラミンスポンジ 等

・ルーペ(できれば)

◆説明

スジ彫りの後はスミ入れに入ります。行うタイミングは人それぞれかと思いますが、組み上がった後だとパーツとパーツの重なりの部分にスミが入れにくかったり、スミを入れたい箇所が奥に入ってしまったりするので、私は仮組み後に分解したタイミングで、スジ彫りと一緒に行います。

尚、スジ彫りのところで紹介するべきだったかもしれませんが、この辺から非常に細かい作業になってくるので、できればルーペがあった方がいいです。ハズキルーペをお持ちの方はそれでもいいですが(笑)、少々お高いかと思いますので、模型用の卓上ルーペがおすすめです。私はサンワダイレクト社製のLEDライト付のものを使ってます。

 

スミ入れを行う場所については、まずはモールド部分。既存モールドと、スジ彫り時に強調した部分があればそこにも。後は影になりそうな部分と、モールドは入っていないが段差になっている部分も、強調するためにスミ入れするのがオススメです。

使う道具としては、まずは何らかのスミ入れ用塗料。正直私はガンダムマーカーしか使ったことがありません (爆)が、スミ入れ専用の塗料やシャープペンシルでもできるみたいですね。機会があれば試してみたいと思います。

ある程度スミ入れが終わったら、はみ出た部分を消す作業に入ります。はみ出た直後であれば綿棒で拭き取れば取れることもありますが、乾いてしまった後だと消しゴム等で消すことになります。オススメはメラミンスポンジ(研磨剤入りスポンジ)。100均で数十個単位で売っていてコスパが高く、何よりメッチャきれいにはみ出た分が消えます。また、ガンダムマーカー消しペンという専用の道具もあるので、これを活用するのも1つです。

[rakuten:shimoyama-onlineshop:10000110:detail]

⑥合わせ目消し

◆概要

 組み上げた後の、パーツとパーツの間の目立つ合わせ目を消す作業。接着剤とヤスリを使って文字通り合わせ目を「消す」方法と、デザインナイフやスジ彫り道具を使ってモールドとして「活かす」方法がある。

◆必要となる道具

・接着剤(セメント系・瞬間系)

・ヤスリ

・デザインナイフ

・何らかのスジ彫り道具

◆説明

最近のガンプラは原画のパーツの合わせ目に沿ってパーツの継ぎ目がくるように設計されているものも多く、この工程自体が必要のないキットもあります。が、古めのキットを組み上げる時や、構造上どうしても目立つ部分に合わせ目がくる場合には、行っておいた方がいいでしょう。

接着剤は、セメント系と瞬間接着剤をパーツの状況によって使い分けるのがいいようです。瞬間接着剤は乾くのが早い反面、リカバリーが効きにくく、周辺のパーツに付着してしまうと復旧が大変というデメリットがあります。セメント系は乾くのが遅い分、粘度が高く、周辺のパーツを汚す可能性は低いです。

⑦本組み

◆概要

全てのパーツを組み合わせて完成形を作る。

◆必要となる道具

・ピンセット(シールを貼る場合等)

デカール(お好みで)

◆説明

前述の工程が全て終わったら、本組みを行います。私はシール貼りもこの工程で行います。シールにはキット付属の標準シールの他、水に濡らして貼り付ける「デカール」という別売ステッカーもあります。追加コストはかかりますが、ガンプラではかなり細かい作品別に作られているので非常に種類が豊富です。お手軽に作品のディティールを上げる方法として、検討の余地ありだと思います。

おわりに

本記事では、現段階で私の認識しているガンプラの基本的製作工程をまとめました。

ここに書いた内容をベースに今後、具体的なキットの作成に入っていきますが、その過程で気付いたことはどんどん加筆・修正していきます。

また、各工程の説明で書ききれなかったことについては、今後別記事で特集的に紹介していきます。

本記事に書いた内容は、あくまで私の見解ですので、他にもっと効率のいいやり方・効果的なやり方があるかと思いますので、ぜひご意見・ご感想を頂けるとうれしいです。

それではまた次回お会いしましょう。

 

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 https://room.rakuten.co.jp/room_8a89098115/items

【ガンプラ】道具追加・キット選定

こんにちは、icemanです。

ガンプラ製作第1弾は不本意な出来に終わってしまいましたが、めげずに続けていきたいと思います。

前回の反省点は以下の通り。

①スミ入れ時にパーツを固定する器具が必要。

②パーツの合わせ目部分の処理方法を考える。

③段差部分の自然な処理方法を考える。

④パーツとガンダムマーカーの色の相性を考える。

これを受けて、自分なりに色々と調べてみました。

まず①は、本格的に塗装するなら塗装ベースや棒付きクリップが必要なのですが、取り急ぎ、スミ入れ時に安定した持ち手がほしいといった程度なので、とりあえず100均で目玉クリップを買ってきました。

次に②はなかなか奥深い問題らしいので、後日別に回を設けて掘り下げてみたいと思います。

③については、スジ彫りという工程を行っていなかったことが原因だとわかりました。

ガンプラの表面に予め引いてある溝(モールド)を専用の道具でなぞり、モールドを深くすることでスミ入れをしやすくする工程をスジ彫りと言います。

上級者になると、予めモールドが引かれていないところに新たな溝を掘ったりできるらしいですが、まだそれはスキル不足なので、最初からある溝や段差をスジ彫り道具で掘っていくことにしました。

そこで購入したのがこちら。

BMCタガネ0.2mm

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

 

数あるスジ彫り道具の中でも、初心者から上級者まで使える万能性に惹かれました。

④についてもよく調べてみると、パーツの色によりマーカーの色を変えるのが一般的とのことでした。特に私が前回使用した黒のガンダムマーカーは白系のパーツに使うと線がくっきり出すぎてギラギラしてしまうとのことでした。というわけで、ガンダムマーカーのグレーを新たに購入しました。

今後はこの色が主力になりそうです。

 

以上の道具を追加して、新たなキットに取り組もうと思います。次に製作するキットはこちら。

HGCE  エールストライクガンダム

RX-78-2に負けず劣らず、シンプルなデザインがいいと思いました。次回は追加器具を使用し、このキットを製作したいと思います。

 

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【ガンプラ】HGUC RX–78–2ガンダム 製作レビュー

 

こんにちは、icemanです。 

前回の終わりでHGUCのRX–78–2ガンダムを購入した私。

「腕がなるぜ」と言わんばかりに組み立てを始めました。

なお、この時点での私のガンプラに関する知識は以下の通り。

 

・最近は接着剤がいらないはめ込み型のモデルが多いから、とりあえずパチパチはめて形を作ってしまおう。 

・パーツの細い線の部分には、ガンダムマーカー等を使って「スミ入れ」なるものをすればカッコよく仕上がるらしい。

 

というわけで、とにかくパーツを切り離しては組んでいき、普通にキットを組んだ状態(「パチ組み」と言うらしい。後で知りました。。)を作っていきました。

最近のキットは組み立てやすさにもこだわっているらしく、作業はサクサク進み、1時間ほどでパチ組みの状態が完成しました。

 

次は、スミ入れ。ガンダムマーカーを使い、パーツの溝や穴の部分に色を入れていきます。こうすることでパーツとパーツの境目が強調され、機械としての質感が強調される。。という程度の認識は当時の私にもありました。

が、しかし。

パーツ小っちぇ!

溝ほっそ!!

1/144スケールなんである程度覚悟はしていましたが、頭部の横の通風孔(?)やバルカンの穴なんかは、ペン先でワンタッチでもはみ出るくらいの小ささですね。

左手にピンセット、右手にガンダムマーカーを持って作業しましたが、手の震えがかなり影響します。何か台に固定する器具があればいいかと思いました。

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次に悩んだのが、下図のような「パーツの合わせ目」。

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これも溝の1つと考え、とりあえずマーカーでなぞってみましたが、あくまで合わせ目であって凹面ではないため、うまくインクが入らず、雑な仕上がりになってしまいました。

 

後は、下図の首元の黄色いパーツのような、「溝というか段差になっている部分」。

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実際には影になる部分ですから、スミ入れはした方がいいんでしょうけども、段差なので完全な溝になっておらず、インクが入り過ぎてしまい、野暮ったい仕上がりに。これはパーツとインクの色の相性もあるかもしれません。

というわけで、とりあえず完成。

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写真を載せるのもお恥ずかしいレベルですが、とにかく1体作ったということで気持ち的には満足(自分に甘い)。

後このキット、最近の設計だけあってシンプルな組み立てながら可動部分が多く、自然で多彩なポージングが可能で、かなり完成度は高いです。

 

◆今回の課題

 ・スミ入れ時にパーツを固定する器具が必要。

 ・パーツの合わせ目部分の処理方法を考える。

 ・段差部分の自然な処理方法を考える。

 ・パーツとガンダムマーカーの色の相性を考える。

◆自己評価(100点満点):50点

◆キットおすすめ度(5段階):★★★★☆

 

2体目の製作に入る前に、今回の反省を踏まえて技法の調査と追加器具の購入を検討してみたいと思います。

【ガンプラ】事前準備・キット購入

どうも、icemanです。

最近何か新しい趣味を始めたいと思い、思い立ったのがプラモ作成でした。

プラモといえば、まず思いつくのはガンダムのプラモですよね。

今やおもちゃ屋でも「ガンプラ」という1つのジャンルになっているくらい大きなコンテンツです。

原作と同じリアル頭身のものもあれば、私が子供の頃一世を風靡した「武者ガンダム」をはじめとした「SDガンダム」まで、幅広いラインナップが用意されています。

かくいう私も、ガンダムはモロ世代というわけではないのですが、スパロボシリーズから入って興味をもち、高校生くらいの頃にドはまりした時代があるので、モビルスーツの種類、ウンチク等一通りはわかります。(最近のはあんま詳しくないけど)

他の方のガンプラ製作レビューもののブログなんかをみていると、すごく綺麗にしあがった写真が載ってたりするんですが、実際に自分が作るとなると「塗装が面倒くさくて。。」とか「専門道具、何が必要かわかんねえ」みたいな、「やらない」理由ばかりが見つかるので、この度一念発起して始めることにしました。

 

とはいえ、まず初めに何をやったらいいかわからないので、家にある中でプラモ製作に使えそうなものを探すことから始めることにしました。

とりあえず見つかったのは、以下の3点。

 

タミヤ ベーシックツールセット

 ニッパー、カッターナイフ、ヤスリ、ピンセット、ドライバーのセット。

昔、何かの拍子にプラモを作ろうと思い立った時に買ったものと思われます。

それから幾度かの引越しを経ているのですが、荷物ボックスの中から奇跡的に発見することができました。笑

 

ガンダムマーカー(黒)

これもその時に買ったものと思われ。未開封で発見されました。

 

③カッティングマット

職場で使用していたもの。とりあえずの間に合わせには充分。

 

この3種類の道具を使って、とりあえず1つキットを作ってみることにしました。

早速、近所のヨドバシカメラで候補を選定。

ガンプラを物色するのなんて何十年ぶりかで、心が踊りますo(^∇^)o

 

最近はビルドファイター系や鉄血のオルフェンス、Gのレコンギスタ等、近年の作品も人気が高いみたいですね。

私の好きなUC(宇宙世紀)系も、昔のMSを新しい金型で作り直した「REVIVE」シリーズやTHE ORIGINシリーズ等、リメイクやラインナップ追加を繰り返して根強い人気を維持しているようです。

 

そんな中、私が製作第一弾のキットに選んだのはこちら。 

HGUC RXー78–2 ガンダム

 

前述の「REVIVE」シリーズの1つで、ガンプラ誕生35周年を記念して2015年に発売されたキットです。

新設計により洗練されたプロポーションとなり、可動域が大幅に増え、何となく小顔になった(?)と噂の名作キット。

さらに、お値段も税込1,000円以下と財布にも優しい!(重要)

 

ガンダムシリーズの原点と言える機体ですし、ガンプラ製作道の第一弾としてこれ以上ふさわしいキットはないでしょう。ということで迷わず購入し、意気揚々と帰宅しました。この後に悲劇が待っているとも知らず。。。(続く)

 

※紹介した商品は楽天ROOMにも載せています。

 https://room.rakuten.co.jp/room_8a89098115/items