icemanの気まぐれ文化系生活

 読書、映画、ゲーム等、文化系の趣味全般をこよなく愛する会社員です。最近はガンプラ製作がマイブーム。

【ガンプラ】ガンプラの製作工程と必要な道具について

こんにちは、icemanです。

趣味ブログとして色んなカテゴリの記事を書いていかなければと思いつつ、最近すっかりハマっているガンプラのことばかりになってしまっています。

ま、いいか(~_~;)

さて今回は、ガンプラ製作の工程について思うところがあり記事にしてみました。

次回作の作成にあたり、頭の中で製作の流れを組み立てたいと思ったのですが、ネット上で拾った断片的な知識しかなかったため、自身の整理のためにも流れをまとめてみました。

ガンプラ製作工程について

最近のガンプラは「スナップフィットモデル」という接着剤の要らないはめ込み式のモデルがほとんどなので、最短の工程はランナー(パーツが繋がれている枠)からパーツを切り離して説明書のとおりにはめ込む、ということなんですが、それだけだと塗装もスミ入れ処理もせず、ただ組み上げるだけの「パチ組み」という状態になります。

まあこれだけでも楽しめるのですが、より高みを目指すのであれば様々な道具を使い、いろんな加工を施してリアリティを追求していくことになります。

私の認識では、ガンプラ製作においての大まかな工程は以下の順序で、下にいくほど「専門的な技術と知識が必要な工程」になると考えています。

(1)パチ組み

(2)基本処理(ゲート処理、ダボ穴処理、スジ彫り、スミ入れ 等)

(3)塗装(つや消し、トップコート含む)

(4)改造

この中で私は、まず(2)までを確実にできるようになろうと考えました。(3)の塗装には専用の器具とスペースが必要となり、塗料が乾燥するまでに時間もかかるため、短期間に多くのキットを製作して技術向上を図るには向いていないと思いました。(4)は本格的にやるなら専門のモデラーの領域になってしまいますし、まずは基本の技術を身に着けることが優先だと考えました。

基本処理の詳細工程

ということで、本記事では(2)の基本処理の工程を細分化して考えたいと思います。基本処理には、ざっと下記のような工程が含まれると考えています。

①ゲート処理

②ダボ穴処理

③仮組み

④スジ彫り

⑤スミ入れ

⑥合わせ目消し

⑦本組み

処理の順番は人によって色々ご意見があると思いますが、要素としてはだいたい網羅しているのではないかと思います。以下、工程ごとに内容をみていきます。

①ゲート処理

◆概要

プラモが最初に結合されている枠(=ランナー)とパーツを繋いでいる「ゲート」と呼ばれる接合部分を丁寧に切り離し、跡が残らないよう綺麗に処理するこ

◆必要となる道具

 ・ニッパー

 ・デザインナイフ(あれば) 

 ・ヤスリ

◆説明

ガンプラ製作の上で基本となる工程。コツは二度切り。ランナーからパーツを切り離す際に、一度でパーツのフチギリギリで切るのではなく、2、3mm余裕を残して切り離してから、もう一度切り直すことです。

一度で切るとパーツに余分な負荷がかかり、切断面が凹んでしまったり、切り口が白く変色(「白化現象」という)したりするので、そういうことを避けるために行います。

必要な道具としては、まずはニッパー。少し残ったゲートを処理するために、デザインナイフもあればなお良し。最後にヤスリがけを行い、ゲート跡を消していくので、ヤスリも必要となります。

ニッパーは今後もずっと使っていくので、いずれはいいものを購入したいですが、私はとりあえずはタミヤのベーシックツールセットに入っていたものを使っています。

デザインナイフはOLFAの定番ものを。

ヤスリは、パーツの形状に合わせて何種類かを用意しました。ベーシックツールセットに入っていた金属の棒状ヤスリに加え、紙ヤスリとスポンジヤスリを購入。

紙ヤスリは平面のパーツ用に。当て木に貼り付けると作業しやすいです。

スポンジヤスリは曲面のあるパーツ用に。曲がるので面に沿って作業できます。

ちなみに、ガンプラには工場の製造工程でどうしても入ってしまう部品のつなぎ目の名残が存在します。「パーティングライン」というものですが、これも綺麗にヤスリかけを行うことで消すことができます。1つの工程として独立して捉えてもいいのですが、私はゲート処理のヤスリがけの工程で一緒に行うようにしています。

②ダボ穴処理

◆概要

ダボ(=パーツを組み立てる時の凹凸の突起物)に切り込みを入れる等の処理を行い、分解しやすくすること。

◆必要となる道具

 ・ニッパー

 ・デザインナイフ(あれば)

◆説明

この工程、最初はなぜやるのか意味がわかりませんでした。「何でわざわざ分解しやすくすんの?」みたいな(笑)。

ただ、後で出てくるスジ彫りやスミ入れといった工程を行う際に、どうしても分解した方がやりやすいという時があるんですよね。後、将来的に塗装を考えた時に、パーツの奥の方まで塗料を行き渡らせるためには「一度組み上げてからの分解」が必須となるため、やはりやっておいた方が後々楽かとは思います。

で、やり方ですが、基本は「上半分をニッパーでカットする」です。

棒状の突起物のことをダボといい、それをはめ込む筒型の穴をダボ穴と言うのですが、ダボの上半分をニッパーで斜めにカットし、ダボ穴の方も同様に筒ごと斜めに切れ込みを入れます。ダボ穴の方はこれ以外にも、Vの字に切れ込みを入れる方法や、デザインナイフでグリグリしてダボ穴自体を広げる方法もあるようですが、その辺はパーツの形状や大きさを見て必要性を判断していくことになります。

これを行っておくことで、組み上げた時にパーツ間にかかるテンションを確実に緩和することができるので、分解・取り外しが容易になります。

③仮組み

◆ 概要

基本処理を行った後のパーツを一旦組み上げ、完成時の形を作る。

◆必要となる道具

 ・パーツオープナー(あれば)

◆説明

仮組みをする意味については諸説あります。「一度組み上げて、完成形のイメージをつけるため」「組みまちがえた時にバラしやすくするため」「塗装する箇所の目星をつけるため」「スミ入れをする箇所を確認するため」等。

色々な見解がありますが、私としては仮組みをする一番の目的は「自分の思い描く完成形に至るまでに、後工程でやらなければならないことを明らかにする」ことだと考えています。

一応この記事では、塗装・改造を含まない基本処理でガンプラを製作することを前提に考えていますが、それでも後工程にはスジ彫り、スミ入れ、合わせ目処理等、ディティールを高めるために欠かせない工程が続きます。

まして将来的に塗装・改造まで視野に入れた場合、ここにトップコート処理が入ってきたり、エアブラシ処理が入ったり、ウェザリングが入ったりするわけです。

そういった後工程での細かい作業を滞りなく行うためには、手を入れる前に全体を見渡し、どのパーツのどの部分にどういう加工を施すかをプランニングする時間が必要で、仮組みとはそのためにある工程だと思っています。

まあ、そういった細かい処理を行わず、とりあえず組み上げられればいいという考えもありますし、それはそれで1つの楽しみ方だと思います。ですが、細かい作業を行うことで間違いなくディティールは上がりますし、より高い精度を求めて考えを巡らすことで技術も向上します。なので、私はできる限りこの工程は省略せずに行うようにしています。

長くなりましたが、要は一度組み上げてみて、後工程で必要がある部分はバラして処理する。これだけです。ちなみにバラす時には「パーツオープナー」という専用の器具があるのですが、自分は小さめのマイナスドライバーで代用しています。

④スジ彫り

◆概要

ガンプラ表面にある溝(モールド)を針やチゼル等で彫り直し、スミ入れをやり易くすること。上級者になると、既存のモールドの彫り直しだけでなく、元々入っていなかった新たなモールドを追加することも可能になる。

◆必要となる道具

・何らかのスジ彫り用工具

 けがき針

 チゼル

 BMCタガネ 等

◆説明

スジ彫りは、無塗装でのガンプラ製作でスミ入れを美しく行うために必須の工程だと思っています。まずは既存のモールドの彫り直しが基本工程になってきますが、それだけでも見映えが全然違います。

特殊な工具が必要なので、設備投資にそこそこお金がかかってしまいますが、完成品の出来を左右する重要な工程だと思いますので、ここはある程度お金のかけ所かと思っています。以下、道具の説明。

・けがき針:

金属製の針。これでモールドを削ってスジ彫りを行う。ただ、厳密にいうと「掘る」というより針で溝を引っかいて削るみたいな感触なので、スミ入れ時に若干ガタついた感じはする。

・チゼル:

細かい線を引く専用の鑿(のみ)。形状が特殊で、「引く」動作でしか作業できないが、慣れればけがき針より格段に細かく美しい線が引ける。また、替刃方式で刃のサイズのみ変更できるため、経済的。

・BMCタガネ:

メチャクチャ小さい彫刻刀のようなもの。私は主にこれを使ってます。刃のサイズは0.1mm単位で揃えられているので様々なシーンに対応可能だが、サイズ毎に別の商品として売られている(替刃方式ではない)のと、思ったより本体が小さいのでそのままでは使いにくく、別売りのグリップ(持ち手)があった方がよく、何かとコストがかかるのが玉にキズ。

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

スジボリ堂 BMCタガネ 幅0.2mm プラモデル用工具 T-020N

 

⑤スミ入れ

◆概要

既存のモールド、またはスジ彫りによってできたモールドに塗料を入れ、「機械のパーツの継ぎ目感」を演出する。これにより影や立体感を表現することができ、全体がシャープな印象に仕上がる。

◆必要となる道具

・何らかのスミ入れ用塗料

 ガンダムマーカー

 スミ入れ用塗料

 シャープペンシル 等

・はみ出た塗料を消す道具

 プラスチック消しゴム

 綿棒(赤ちゃん用がオススメ)

 メラミンスポンジ 等

・ルーペ(できれば)

◆説明

スジ彫りの後はスミ入れに入ります。行うタイミングは人それぞれかと思いますが、組み上がった後だとパーツとパーツの重なりの部分にスミが入れにくかったり、スミを入れたい箇所が奥に入ってしまったりするので、私は仮組み後に分解したタイミングで、スジ彫りと一緒に行います。

尚、スジ彫りのところで紹介するべきだったかもしれませんが、この辺から非常に細かい作業になってくるので、できればルーペがあった方がいいです。ハズキルーペをお持ちの方はそれでもいいですが(笑)、少々お高いかと思いますので、模型用の卓上ルーペがおすすめです。私はサンワダイレクト社製のLEDライト付のものを使ってます。

 

スミ入れを行う場所については、まずはモールド部分。既存モールドと、スジ彫り時に強調した部分があればそこにも。後は影になりそうな部分と、モールドは入っていないが段差になっている部分も、強調するためにスミ入れするのがオススメです。

使う道具としては、まずは何らかのスミ入れ用塗料。正直私はガンダムマーカーしか使ったことがありません (爆)が、スミ入れ専用の塗料やシャープペンシルでもできるみたいですね。機会があれば試してみたいと思います。

ある程度スミ入れが終わったら、はみ出た部分を消す作業に入ります。はみ出た直後であれば綿棒で拭き取れば取れることもありますが、乾いてしまった後だと消しゴム等で消すことになります。オススメはメラミンスポンジ(研磨剤入りスポンジ)。100均で数十個単位で売っていてコスパが高く、何よりメッチャきれいにはみ出た分が消えます。また、ガンダムマーカー消しペンという専用の道具もあるので、これを活用するのも1つです。

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⑥合わせ目消し

◆概要

 組み上げた後の、パーツとパーツの間の目立つ合わせ目を消す作業。接着剤とヤスリを使って文字通り合わせ目を「消す」方法と、デザインナイフやスジ彫り道具を使ってモールドとして「活かす」方法がある。

◆必要となる道具

・接着剤(セメント系・瞬間系)

・ヤスリ

・デザインナイフ

・何らかのスジ彫り道具

◆説明

最近のガンプラは原画のパーツの合わせ目に沿ってパーツの継ぎ目がくるように設計されているものも多く、この工程自体が必要のないキットもあります。が、古めのキットを組み上げる時や、構造上どうしても目立つ部分に合わせ目がくる場合には、行っておいた方がいいでしょう。

接着剤は、セメント系と瞬間接着剤をパーツの状況によって使い分けるのがいいようです。瞬間接着剤は乾くのが早い反面、リカバリーが効きにくく、周辺のパーツに付着してしまうと復旧が大変というデメリットがあります。セメント系は乾くのが遅い分、粘度が高く、周辺のパーツを汚す可能性は低いです。

⑦本組み

◆概要

全てのパーツを組み合わせて完成形を作る。

◆必要となる道具

・ピンセット(シールを貼る場合等)

デカール(お好みで)

◆説明

前述の工程が全て終わったら、本組みを行います。私はシール貼りもこの工程で行います。シールにはキット付属の標準シールの他、水に濡らして貼り付ける「デカール」という別売ステッカーもあります。追加コストはかかりますが、ガンプラではかなり細かい作品別に作られているので非常に種類が豊富です。お手軽に作品のディティールを上げる方法として、検討の余地ありだと思います。

おわりに

本記事では、現段階で私の認識しているガンプラの基本的製作工程をまとめました。

ここに書いた内容をベースに今後、具体的なキットの作成に入っていきますが、その過程で気付いたことはどんどん加筆・修正していきます。

また、各工程の説明で書ききれなかったことについては、今後別記事で特集的に紹介していきます。

本記事に書いた内容は、あくまで私の見解ですので、他にもっと効率のいいやり方・効果的なやり方があるかと思いますので、ぜひご意見・ご感想を頂けるとうれしいです。

それではまた次回お会いしましょう。

 

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